【映画感想】She's out of my league
懲りずにアマプラから見た映画をレビューします。
She's out of my leagueは邦題ある日モテキがやってきたとかいうB級感の漂うタイトルなんだけど、ちょっとモテ期とは程遠い自尊心が欠けた男の話。もうぜひとも現代の人間全員に見てほしいみたいな気持ち、それぐらいぐさっと来る人は多いんじゃないかと思います。
主人公は保安検査員で彼女と別れたばっかのモテない金がないで大卒もないみたいただ今は飛行機を運転したい夢を持っている三重苦の男、とにかく自分に自信がない。でも何より兄弟や友達の仲を大事にしてるし、そいつらがなんやかんやで恋の足を引っ張り合う。なんか見たことある。東京タラレバ娘かな
対してモーリーは見た目も完璧でかわいくて素晴らしい女の子で、海外を飛び回ったりしてるエリート一家のエリートとにかくひと目を引くような人。元カレもエリート街道まっしぐらのパイロットで未だにもーりーに未練がある。みたいなよくある恋愛モノで、よくある設定なのかな?って感じですね。少女向け映画とか恋愛映画だと、たまにこの逆バージョンを見ることがあるかな…
ここからはネタバレ含みます
カークは保安検査にやってきたモーリーの忘れた携帯電話をきっかけに、デートに誘われてモーリーがカークに好意を抱いてることを知るんだけどそれをカークは素直に受け止められない。とはいっても、恋愛漫画で慣れた人なら全くイライラしない気がする。カークは常に、「え?あの人が?そんなわけないでしょ」みたいなスタンスです。よくある
そんなこんなでも、友人の茶化しが ありつつ邪魔されつつステイナーという友達から言われた「お前は最高でも6点の男だから10点の女にはかなわない」っていう言葉を引きずりながらデートをする。その採点方式がダサい車を運転してるから減点とかいう。
これを言うのはステイナー。デヴォンというもう一人の友達の言葉もまた良いので引用します
"All right? If someone really loves you, then you are a ten.”
"My god. What are... are you Hannah Montana? Because nothing you're saying right now is of any help to Kirk.”
黒がデヴォン、青が他の友人。
短いから切り出したけど、これ何気のない一言だったけど。後述します。やっぱり減点方式でカークを6点と決めつける奴等はこの言葉を茶化す。カークはこの環境で日常を過ごしてるわけだから、そりゃなんとなくそう思ってしまうよね。
その後なぜか、カークは自分の家族とモーリーを合わせることになる。大学に行きたかったカークの代わりにプールを買うような家族と会わあせるってどうなんだろうなぁ…でもそんな差があると思ってなかったのかな
一方モーリーも色々と心配してる。ここですっ飛ばしたステップは結局失敗するんだけど、また二人は寄りを戻す。
そして話は飛んで、もう一度両親にあうときにモーリーはカークのことを航空会社に勤めるパイロットと親に紹介する。これは親にどう思われるか心配だったモーリーが仕立てた嘘でした。
その後二人はまた破局の危機、原因はこの物語のメインであるカークはモーリーから見下されているんじゃないかと不安になって彼女のすべてを信じられなくなったこと、彼女と同じレベルにいることに対して不安になること、そしてモーリー自信も周りの男が同じように卑屈になって彼女を攻撃してくることに悩んでたって話。実はカークはモーリーの元彼氏から、先天性異常があるからと言われていた。それをちょっとだけ、カークはモーリーがどんな異常を持ってるんだろうって気になってたんだけど本当になんの問題もないような(カークにとっては)ことだった。
なぜならカークは、自分に点数をつけるのと同じようにモーリーにも点数をつけていて、自分は大学に行っていないから減点 魅力的じゃないから減点 パイロットじゃないから減点 っていう形で。でもモーリーは、減点方式で人に点数をつけるのは間違ってるとカークを説得する。モーリーにとってカークは10点だから。そして、モーリーの元彼氏も同じように、モーリーの欠点を大したことがないと傷つけたことも告白する。それでカークは傷つけそうにない、安全圏の人間に見えたから付き合ったとモーリーは言う。ほとんどカークが言わせたことだけど、それで二人は破局する。さっき、引用した言葉、デヴォンが言った言葉がなんとなくよぎる話でした。もう物語のとても序盤に、この話のまとめはされてるんですよね。問題は浮き彫りにならないだけで、見える人は見てる。何も変わっていない。
最後に、ステイナーは別れたという話を聞き二人の仲を戻すために奮闘する。ここが見どころです、ステイナーの元彼女は
"I really liked you but all that stuff about I'm a ten and you're only a six? ~(略)~you were all up in my beeswax checking to see if I was gonna dump you"
"But You did dump me! So why don't you just admit I was never good enough for you?"
"Wendell, you were plenty good enough for me, You were just never good enough for you."
赤が元彼女、青がステイナー。つまり、いつも彼女にとっては十分だったのに卑屈で自分を低く見積もっていつも振られないかオドオドしてたから最終的に振られたっていう話。これでやっとステイナーははっと気がついて、自分と同じ目に友人を合わせないために奮起します。告白してきたときも、初めてキスしたときもこいつらがずっとカークを低く見積もってたってたことを思い出したんですね。良かったね
そういう話でした。最近読んだ漫画に恋のツキっていう恋愛漫画(?)があるんだけど、そこに出てくる二人のカップルはもう熟年で結婚間近でお互い低く見積もり合っていて尊敬がないみたいな話 それをちらっと思い出しました。友達同士同じレベルにいようみたいな、謎の配慮と抑圧はよくある話なんじゃないのかなぁ。それをこれはズバッと斬り込んでいる、お互いここのレベルで同じところに留まっていよう、お前もそうだろ?という雰囲気 私は感じたことが何度もあります、むしろ向上心だけで保っていられる友人関係を知らない。でもこのステイナーは気付いたし何よりいい友達を持ったカークに乾杯
っていう終わらせ方じゃなくて、早く気がつけよ!恋愛に一途になれよ!向こうが好きになってくれた時点でお前の勝ちだよ!っていう映画でした。男友達で女に点数つけたり自分に点数をつけて比べるって本当によくある話だと思う。それで、劣等感を感じたり周りの人とくらべてしまうなんて本当によくあることだからぜひとも見てほしい。
内容はコメディチックで(雑な)ギャグが多めなので、本当にかる~く見られます。内容自体もそんなに詰め込んでない、むしろスカスカ。だけど色々見どころがあるよ
みんなかわいいしアホみたいな友達だったり兄弟だったり、それでも真面目に話し合ったり。なかなかいい映画だったので久しぶりに長い文章を書きました。読みにくかったらごめんね